理科研究部【合同】 最新情報

2025年4月

【中高理科研究部】5月25日(日)JpGU2025でポスター発表を行います。

2025年04月17日

【JpGU2025(高校生セッション、5月25日(日))での発表のご案内】

 5月25日(日)に幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開催されます学会「日本地球惑星科学連合(JpGU)2025年大会」の高校生セッション(ポスターのコアタイム:13時45分~15時15分の予定)において、下記の3件のポスター発表をします。

【1】 高校2年  徳田君(理科研究部で取り組み、3月末に学術誌『歴史地震』に受理頂いた内容)

「埼玉県所沢市に残る日記から読み取る1898年〜1924年に発生した被害地震と日記の資料価値の探求」

【2】 高校3年  前君(理科研究部の活動 兼 2024年度 AL土曜講座(地震・火山)で取り組んだ内容)

「山梨県大菩薩の付近で読み取れる地質に基づく、付近で見られた石英及び褐簾石についての考察」

【3】 高校2年  孫君 ほか(2024年度 AL土曜講座(地震・火山)で取り組んだ内容)

「全校生徒を対象に実施をした地震に関する認知を把握するアンケート調査と、その結果を基に考えられる知識や意識の向上の対策」 

 5月25日(日)に開催される高校生セッションを含む11の「パブリックセッション」は、事前参加登録をすることで、無料で参加(見学)をすることが可能です(下記のURLで詳細をご覧頂けます)。

ぜひ御覧ください。

https://www.jpgu.org/meeting_j2025/

https://www.jpgu.org/meeting_j2025/program.php

https://www.jpgu.org/highschool_session/2025/index.html

【中高理科研究部】KEKの職場見学に行ってきました。

2025年04月15日

3月28日につくば市にあるKEK(高エネルギー加速器研究機構)にて行われた職場見学に行ってきました。参加メンバーは中1から高2の理科研究部のメンバー6名です。一日にわたって様々な施設を見学させていただきました。最先端の研究や携わる研究者たちを前に、生徒たちは目を輝かせて溢れる様々な質問を投げかけていました。また、東京ドーム33個分もある敷地の半分くらいの大きさ実験装置(BelleⅡ)の内部に入るという貴重な体験もさせていただきました。 

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写真)KEKでの研究概要とミュオン粒子についてご講義いただきました。 

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写真)BelleⅡの内部を案内してもらいました。部員の目の輝きが止まらなかったですね。 

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写真)実際に使っていた加速器の一部を使ってBelleⅡの特徴や、研究展望についてお話いただきました。 

 

以下、生徒による感想文です。 

中学2年(当時) 仲田 くん 

今回、「KEK」が主催している職場体験で、素粒子の理論や現在行われている研究について研究者の方々から直接お話をいただくことで、様々な知見を得ることができました。 
午前中に行われた講義では、特に「ミューオン」という素粒子の特性やその特性を活かした物質解析について詳しい話をいただきました。宇宙の様々な事象を記述するために素粒子を見る、というだけではなく、素粒子を使ってマクロな物質を見る、という素粒子研究に関する新たな一面を知ることができ、新たな学びにつながりました。また、「ミューオン」がどのように物質と相互作用を起こして、どのようにしてそれを観測しているかという話も大変興味深かったです。 
午後に見学させていただいた「BelleII測定器」とその周辺にある設備には、あまりの大きさに圧巻されてしまいました。残念ながら、工事中で細部まで見ることはできなかったのですが「KEK」の一般公開のときには入ることができなかった場所にも入らせてもらい、研究者の方に「BelleII測定器」の内部構造や「BelleII実験」で行われていることを説明していただきました。「BelleII測定器」で粒子の飛跡を、ある実験結果を基にアルゴリズムを使って測定しているということには特に驚きました。 
今回の職場体験を通して、素粒子に関する実験とその活用について学びを得ることで、自分の興味の幅が広がりました。また機会があれば「KEK」に伺いたいです。 

 

高校1年(当時) 宮下くん 

3月29日に、高エネルギー加速器研究機構を訪れ、実際にそこで働いている研究者の方と会い、今行っているBelle Ⅱ実験や素粒子物理学について、その基礎から現在研究が行われている分野まで、様々な説明を頂きました。 

講義では、主にミュー粒子についてその性質を、またKEKの誇る世界最大級の加速器について、どのように応用されているか知ることが出来ました。特に、ミュー粒子について、「大きさはないとみなして良いが、質量はある」という性質が印象に残っています。ミュー粒子のその不思議な特性を活かして元素特定に使われていること、ミュー粒子は加速器を用いた衝突実験の副産物であることなど、様々なことを教えて頂きました。 

また、その後に行ったBelle Ⅱ実験の見学では、まずKEKで使われている加速器の大きさに圧倒されました。予算400億円ほどで作られている現在の加速器に対し、将来的には予算1兆円規模の次世代型加速器の建設が予定されているそうです。 

他にも、Belle Ⅱ実験で使われている素粒子感知器の仕組みや、その精密さも教えて頂きました。ナノメートル単位の誤差で、非常に精密に張り巡らされた特殊な糸で作られた感知器は、構想5年、製作5年のBelle Ⅱ実験のなかで、2年をかけて作られたそうです。 

今回、KEKへの訪問で、実際現場で働いている研究者の方と話せたことで、より将来に向けたイメージが出来るようになりました。KEKは昔図鑑で知っていた憧れの場所だったので、今回の訪問でより将来研究者になりたいと思うようになり、大きな刺激を受けました。 

【中高理科研究部】つくばScience Edge 2025 & 高校生研究員2024成果発表会の報告

2025年04月10日

3月28日・29日の2日間、つくば国際会議場で開催された「つくば Science Edge 2025」に、高校1年の徳田君が参加・発表をさせて頂きました。ポスターセッションにおいて、自身の研究のうち「令和6年度能登半島地震から考える防災・減災」に関する成果の発表をおこないました。また、ポスターセッションと並行して、スライドを用いた口頭発表もおこないました。これまでの学会や私学文化祭ではポスターを前にしたプレゼンが中心でしたので、口頭発表は初めての経験となりました。

 同会場でおこなわれたサイエンスワークショップは、各大学等の研究機関が主催する企画から2つを選ぶことができました。徳田君は、防災科学技術研究所の「津波の現象を知る」と東京理科大学の「自然災害を模擬する実験 ―火山噴火を例として―」に参加をさせて頂きました。過去に日本で観測された津波の波形記録から津波の高さを読み取る実習や、ホームセンターで入手できる身近な素材を使用した火山噴出物のイメージをつかむモデル実験に取り組み、地震や火山に関する視野を広めることができました。更に、自身の取り組んでいるテーマと類似の研究をおこなっている高校の生徒たちとのコミュニケーションを取れ、有意義な2日間となりました。

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高1徳田君 つくばScience Edge2025 口頭発表.jpg

高1徳田君 つくばScience Edge2025 ポスター発表f.jpg

 また、東京大学先端科学技術研究センターが「先端研ユースアカデミー」の一環として募集をした2024年度の「高校生研究員」に、高校1年の横尾さんが応募・採択を頂き、「紫外線吸収成分を含む農作物を利用した日焼け止めの開発」をテーマに研究をおこないました。昨年度に横尾さんの所属していた高校1年の先生方やALご担当の先生方のご尽力により実現し、研究は理科研究部の活動の中でも進めてきました。3月27日に、東京大学先端科学技術研究センターにおいて、「高校生研究員2024成果発表会」がおこなわれ、緊張感の中にも自身で取り組んできた研究の成果を丁寧に語ることができました。

高1横尾さん 高校生研究員2024 成果発表会(2025.3.27)f.jpg


【中高理科研究部】3月24日(月)第6回栄東ラボを開催しました。

2025年04月01日

理科研究部     2024年度第6回栄東ラボ(3月24日(月)開催)の報告

                                                                       2025.3.31

 理科研究部の卒業生による実験教室「栄東ラボ」(2024年度第6回)が開催されました。今回は、「英語で学ぶ身体の部位」というテーマで、43期生の岡田祥功君(国際医療福祉大学2年)がメイン講師を務め、自身の大学での学びも活かした講座となりました。写真の1枚目は、2月におこなった卒業生とローレンス先生との事前打合せの様子です。岡田君を中心に、42期生と43期生の卒業生5名が運営に携わって下さり、本校のネイティブのローレンス先生にもご協力頂きました。写真2枚目と3枚目はそれぞれ、栄東ラボ当日の講義とクイズ(カードを用いたゲーム形式)の様子です。

2024年度第6回栄東ラボ当日のクイズ(カードを用いたゲーム形式)の様子(2025.3.24).jpg

2024年度第6回栄東ラボ当日の講義の様子(2025.3.24).jpg

ローレンス先生と卒業生との栄東ラボ打合せ(2025.2.1).jpg

  ここで、栄東ラボに参加をされた生徒が書いてくれた印象に残った感想を紹介します。

 

~ 中学2年 N君 ~

第6回栄東ラボでは、英語の医学用語について学びました。医学用語は普通の英語とは異なり、様々な文化に影響されており、例えば「糖新生」は「gluconeogenesis」なのに対し、「タンパク質の新生」は「proteinogenic」といったような不規則性に苦戦しましたが、非常に興味深い講義でした。講義の終わった後には、勉強面などで先輩方の貴重なお話を聞くことができ、とても有意義な時間となりました。

 

~ 高校1年 野中君 ~

私が参加した第6回の栄東ラボでは医学に関する英語を42,43期生のOBの先輩方とALTのローレンス先生が講義してくださいました。医学の歴史に触れつつ、医学用語と日常語で異なっている英語について学びました。普段聞き馴染みのない英語も単語の構造を理解して、学んでいきました。講義の最後のアクティブラーニングでは英語での一問一答クイズで英語に親しみ、さらに英語の理解を深めました。ラボを通して、普段は意識できていない英語の構造も見えてきて、専用的な単語だけでなく一般的な単語を理解する上でも、良い経験になったと思います。先輩方は皆さんフレンドリーな方々で、話しやすく、講義の後や講義の合間の時間には、先輩方から大学の話を聞くこともでき、とても実りの多い貴重な時間だったと思います。

 

 2024年度の栄東ラボは、今回が最終回となりました。運営をされた卒業生の皆さんは、早速2025年度の企画を計画されており、次回の2025年度第1回の栄東ラボもたいへん楽しみです。

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