軟式野球部【中学】 最新情報

中学野球部 栄東中学校 初の県大会ベスト8

2016年09月16日

平成28年度 中学校体育連盟学校総合体育大会
埼玉県大会ダイジェスト

9年ぶりとなる学校総合体育大会での県大会出場は、雨による順延があって、7月25日(月)から行われました。川口市営球場という人工芝の球場、1日4試合という日程の第4試合目、という初めて尽くしの大会でした。またアップ会場として川口市内の中学校のグラウンドを用意していただいたり、試合に集中できるような環境を作って下さったり、本当にありがたいと感じました。翌日の二回戦も同様に熊谷市民球場で第2・第3球場をアップ会場にしていただくという好待遇で、雨天にも関わらず、本部の先生方は、日程の調整からグラウンドの整備まで一つも手を抜くことなくやられていました。雨で順延し29日(金)に行われた準々決勝は越谷市民球場という大きくてきれいな球場で試合をさせていただき、4回終了後に越谷市内の中学校によるグラウンド整備(本当にスピーディーで素晴らしいものでした)が入り、素晴らしい環境で大会に集中させていただきました。関係の先生方、ありがとうございました。試合の様子はこれから述べていきます。

長文になってしまいました。ご容赦の上、お付き合いくださいませ。

一回戦 越谷市立 富士中学校 1-3 勝ち

 県大会の一回戦は越谷代表の富士中学校であった。本校初の県大会一勝をかけての初戦は、第4試合のため、十分なウォーミングアップを行っての試合開始となった。普段通り、さいたま市の大会と同じ雰囲気で試合に入ろうと心掛けた。

試合は栄東の走塁ミスもあり、なかなか先制点を奪えず、堅い守りもあって両チーム得点を奪えないまま、5回の表まで進んだ。5回の表、富士中学校の攻撃は、先頭バッターがライト前ヒット、送りバントで一死2塁となり、迎えるバッターは1番打者。エース五十嵐も思い切った投球をしたが、ライトオーバーのエンタイトル二塁打(ワンバウンドでフェンス越え)を打たれ、先制される。しかし後続はしっかりと打ち取り、一点どまり。試合は一気に富士中に傾いたが、6回の裏、富士中は投手交代をする。ここで試合の流れが少し変わり、四球、三振、四球、投ゴロで二死2・3塁となる。ここで3番バッターの五十嵐が打った打球は、センターを勢いよく超えるランニングホームランとなり、3点をとり逆転。このリードを守り切り、念願の一回戦突破。うれしい県大会一勝となった。

二回戦 草加市立 瀬崎中学校 1-0 勝ち

 前日の興奮冷めやらぬまま、翌日は小雨がぱらつく中での試合となった。前日に県大会初勝利を挙げて、少し肩の荷も下りた状態で、なおかつ前の試合が大接戦の試合となり、延長戦と特別延長戦で予定時間を大幅に過ぎての試合開始となった。

 栄東が先攻の初回は先頭バッターが出塁、送りバントで一死2塁とするが、3番4番が連続三振に切って取られ、無得点。1回の裏の守りも先頭バッターをヒットで出塁させるもキャッチャー土原の好送球などもあり、危なげなく抑える。両チームとも肩の力も抜け、両投手がしっかりと抑える展開で、試合はサクサクと進んでいく。ランナーは出すものの、なかなか3塁に両チームとも進めず、延長戦も見え隠れしてきた7回の表、簡単に二死を取られた後で5番の土原が内野安打で出塁、そこに送球エラーも絡んで二死2塁とする。バッターは6番の好打者青山。ここは是が非でも得点がほしいとヒットエンドランを出すと、選手はしっかりそれに応えレフト前ヒットで、待望の先制点。その一点をしっかりと守りきり、二回戦突破、県大会ベスト8入りを果たす。

準々決勝 戸田市立笹目中学校 0-4 負け

 雨のため試合が順延となり、休養日を含め二日間空いてしまった準々決勝は、精神的な強さを問われる一戦となった。

 試合は初回、欲しかった後攻は取れず先攻での試合開始。表の攻撃はあっさり終わり、嫌な予感はぬぐえない。裏の守り、ここまでほとんど出なかったエラーがあれよあれよと飛び出し(記録上で二つ、フィルダースチョイスが一つ、ヒットという記録だが実質エラーなのが二つの計五つ)、あまりにも痛い3失点を喫する。気合を入れなおすが、さすがに県大会に出場してくるチームはなかなか隙を見せてくれない。6回の表までランナーは出すものの攻撃がちぐはぐなこともあって、なかなか得点には結びつかない。すると6回の裏、二死からヒット、盗塁で二死2塁を作られ、7番バッターにセンター前に運ばれさらに1点を失う。敗色が濃厚となった7回表の攻撃は、全員で円陣を組み「これまでお世話になった人たちのことを考え、その人たちのためにできることをすべてやってこよう」と声をかけて臨む。投ゴロで一死、レフト前ヒットで一死2塁、ライトフライで二死2塁、キャプテンの阿部がセンター前でつなぎ、二死1・2塁とし、続くバッターも強い打球でピッチャーの足元を抜くも、セカンドの好守にはばまれセカンドゴロ。万事休す。準々決勝敗退。

これまでの総括

昨年の夏季大会は3回戦で敗れ、新人戦も2回戦で敗れ、悔しい敗戦をたくさん重ねてきました。その中で選手は考え、判断し、行動し、修正して、最後の最後まで戦い抜いてくれました。新人戦が終わった後、選手たちは「関東大会出場」と目標を決めました。

県大会出場を目標として、なかなかあと一歩届かなかった先輩たちの悔しい姿を見て、「くじ運で県大会出場を果たすのではなく、さいたま市の一番強いチームとして、どこと当たっても県大会までは絶対に出場し、県大会で勝てるチームを目指して冬の練習をスタートさせよう」とミーティングをし、そのために必要な力をマインドマップという手法で考え、グラウンドに張り出し、それを見てトレーニングに臨みました。

冬が明けて春休みに入ると練習試合に対しての取り組み方にも変化が出てきました。「さいたま市の中学校には絶対に負けない。」という目標を立て、一千必勝で勝つ練習をしました。その中で精神的な強さを身に付け、大会には自信を持って臨むことができました。素晴らしいチームと練習試合をやらせていただき、勝利からも敗戦からもたくさんのことを学ばせていただきました。そこには初心者で不安そうな姿や、相手を見てひるむような姿はなくなっていました。一つでも多くのことを吸収し、自分たちの成長に生かそうという意欲的な姿勢や、監督の頭の中を理解しようとする洞察力、チーム一丸となって戦う姿勢を育むことができました。

もちろん結果がすべてではなく、勝つことがすべてであるとは思いません。しかしながら、勝利という目標があるからこそ、生徒たちは歩みを止めることなく、野球選手としても一人の人間としても大きく成長したのだと思います。本校の掲げる「豊かな人間形成と確かな学力形成」を体現してくれたと本当に嬉しく思っています。

悔しさはもちろん残ります。監督としても勝たせてやれなかった想い、目標を達成させてやれなかった悔しさは次の生徒への糧として受け取っています。しかし、彼らがさいたま市大会の決勝戦で負けて流した涙と、県大会の準々決勝で敗退した後の、非常に堂々と胸を張って行った、涙一つない挨拶の姿に、栄東中学校野球部で吸収したすべての力を見たような気がします。後輩たちもその気持ちを継承し練習に励んでいます。熱い思い、全力の姿は周りに良い影響を与えてくれます。これからの栄東中学校に期待してください。

終わりに

 本校野球部OBの皆様、保護者の皆様、皆様のやさしさと、強さで作ってきてくれた道の上に、今回の結果はあります。後輩たちは、先輩たちへの憧れと敬意を忘れたことはありません。いつもそれはみんなで確認し、毎日頑張ってきました。今回の結果が少しでも皆様の喜びにつながっていただけたのであれば幸いです。本当にありがとうございました。
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